ガンバ
「そっちが言えー。参ったかー?」
「それでもてめー尻尾のあるネズミかよー。尻尾に恥ずかしくねーのかよー。」
「んなこと俺にも分かんねー。ただよー。ただ、海へ出ろー。ノロイへ行けって尻尾がうずくんだよー。」
「俺たちが尻尾を合わせれば怖いものなしさ。」
「でも俺、海がまたぐんと好きになっちゃったよ。」
「なんだかさー、尻尾が動かないんだよ。」
イカサマ
「そんなんじゃねーよ。ただ賽の目がよ。ノロイへ行く方へ出ちまったのよ。」
「賽はもう投げられたんだ。戦いはもう始まってんだぜ。」
ガクシャ
「この問題は科学的に処理すべきなのですねー。科学的に、吾輩の得意とする、科学的にです。」
「気になんかしてませんよ。尻尾が短いのはね。進化している証拠ですからな。」
シジン
「できそうだ。今日こそいい詩ができそうだ。」
「おーい。雪山よ雪山よ。あんたあの子のなんなのさ。」
忠太(ちゅうた)
「丁(ちょう)ー。」
「僕泣き虫じゃなかったよー。ほんとだよー。」
ボーボ
「船はどうなったの?」
「尻尾がなんだか変な感じ。」
ヨイショ
「一度尻尾を結び合った仲だ。置き去りにはできねえ。」
「ガンバ―。尻尾だ。尻尾を立てろー。」